インドネシアを拠点に活躍されている坂田純さんの個展が、
名古屋市千種区覚王山の「ギャラリーRay」で開催されています。
バリ島のバナナペーパーを使用した坂田さんの作品は、
繊細でストイック、写真でその質感がお伝えできないのが残念です。
まず、ギャラリーに入り目に映るのは、モノトーンと鮮烈な赤というシンプルな色彩の持つ圧倒的存在感。
さらに、間近で拝見させていただくと、
小さなチップ状のペーパーをコラージュされた作品など、
ストイックで繊細な技法で制作された作品は、
バナナペーパーの自然な風合いにより、質感のある微妙な
陰影を描き出している。
色に溢れている。
それも白から黒へと微妙に変化するモノトーンの中に
光と影、反射光の違いから色無き色を感じる
不思議な世界。と私は感じました。
作品の中で遠目には一見絞りの布ように見える作品は、
よく見ると無数の数字が描かれ、うねりのような文様が
描き出されている。
一つの作品は、埋め尽くされた「0/zero」という数字
もう一つの作品は「1」という数字。
私の未熟な解釈力での感想ですが、
存在の有無という概念を端的なデジタルで記号化した
「0」「1」という数字。
無心で描かれた「0」無という記号
無心で描かれた「1」有という記号
坂田さんの哲学的思考の一端に触れさせて頂けたような
そんなこの作品がとても好きです。
物の持つ質感は、デジタルな写真でお伝えできません。
ギャラリーという空間の中で、ご体感されてはいかがでしょうか?
シンプルに「有る」という事が、とても心に残る
言葉ではなく紙という物で語られた詩的で素敵な作品展でした。
ギャラリー Ray
http://www.kakuozan.com/shop/s014/index.htm
◆名古屋市千種区山門町1-56
覚王山ヒルズ2F
◆TEL・FAX 052-761-5336
◆営業時間:AM11:00〜PM6:00
◆会期 :4/21(土)〜5/6(日)---4/23,24,5/1休廊
◆定休日 :月曜日 (展示により不定休)
★坂田さんが経営されているバリ島UBUDの美味しいお店
Warung biah biah(ワルン ビアビア)
http://www.angkasa-bali.com/biahbiah/
Jl.Goutama No.13
Tel : 0816-470-1962
Open : 9:00〜23:00