2007.7.29
朝、どこかで木を打ち鳴らす音が聞こえた。
オダランのある事を告げているのだろうか?
ポク ポク ト トン
素朴な音が心地よい。
気分も良くなったので今日は、チャンプアンを抜けて、しばらくバイクで走ってみた。
木のトンネルの坂道を下り、橋を渡り、ネカ美術館の脇を抜け、
視界が広がる場所を探す。
走りながら、頭をよぎるのは、友人達の満足感溢れる笑顔。
7/24〜25の早朝、友人は、還暦の記念にバリの霊峰「アグン山」に登った。
私はと言えば、医者に止められた事もあり、案じながら留守番していた。
下山後、少し疲れた表情ながら、山での苦労話、そして一様に皆の口から
達成感と自信に満ちた言葉を聞き、安堵の気持ちと羨ましさを感じていた。
もう一人の自分の声が聞こえたような....
(いいつけまもって柄にもなくよい子になりすぎて萎縮してないか)
一人、苦笑いをする。。
ここでは、満月の日にだけ、特別な「ケチャ/kecak」が上演される。
ステージ上には、丸い月。
炎の揺れる中、神秘的な空気が漂う。
僧侶が聖水で辺りを清める。
厳かな空気が、演者のかけ声で緊張へと変わる。
小さく大きく、わき上がるチャッ、チャッというかけ声。
風が吹き荒れるような人の声がうねり、空気がふるえる。
トランスまでは、いかないものの、不思議な高揚感に包まれる。
終演後、オダランにも行こうかと思っていたが、それは、明日に。
とりあえずは、アンドンの交差点までバイクを走らせ、新しくできた店で
友人と食事をする。
続く....